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『毎週10分 聞いて学ぶ事業経営 2代目・3代目経営者のための TERAKOYA 寺子屋 チャンネル』
をもとに連載しています。
『寺子屋 チャンネル』では、2代目・3代目の若手経営者のために送る【 毎週 10 分 】 聞いて学ぶ事業経営ということで、様々な業界の2代目・3代目経営者様からのリアルなご相談にお答えする形でお届けしています。
これをお聞きの若手経営者である皆さんが、必要な意思決定をしていくための軸とヒントを得ていただけたなら、とても嬉しいです。
YouTubeでは、相方ケビンとの掛け合いもありとても聞きやすくなっていますので、ぜひ動画でもご利用ください。
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【既存事業のテコ入れも新規事業のアイデアも経営者の◯◯◯が反映されていないと長く続かない!】
それでは、今週も2代目社長さんからいただいたご相談から始めましょう。
新規事業はどうやって創る?
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今週の相談者:
特殊塗装事業経営2代目経営者(37歳男性)の方からの相談です。
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私は実家の塗装関係の仕事を専務として父と一緒に経営をしています。
従業員は24名で半分以上が40代以上の社員の会社です。
父は職人気質で頑固なところはありますが、自分にはこの先の新しいことは作れないので
お前(私ですが)が新しいことをどんどん作れと、従業員の前でも私を立ててくれます。
何とか期待に応えたいと思い、色々なセミナーに出たり、本を読んだりしていますがなかなか、前に進みません。
一昨年に先生のセミナーで聞いたイノベーションには2つあるというお話をきっかけに、
経営の仕組みについての変革は進めてきました。
こちらに関しては有難いことに上手く言っていると思っています。
ただ、新規事業などは全く手に付かず状態です。
アイデア出しから始めているのですが、もともと頭が悪いので、
画期的なアイデアなど出ることはなく、そこら中にあるものしか考えられません。
また、アイデアをなるべく多く書き出したはいいけど、どうやってまとめていけばいいのか?
また立ち止まりスタート地点に戻ってしまうような感じです。
期待してくれる父や従業員に恩返しをするためにもなんとか、はやく新規事業をスタートさせたいと焦ってしまいます。
先生の複数の事業を作り上げていく事例を聞いて 「これだ!」と思ったのですが具体的に前に進みません。
何とか、ヒントをもらえると嬉しいです。
頭の悪い私でも出来るやり方があれば、是非ご教授いただけましたら幸いです。よろしくお願いします。
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闇雲でなく、いろんな角度から考えることが重要
本当に頭悪い方は、 自分の事を頭悪いとは言ったりしないです。
改革も進められて、新規事業に対してもお父様や従業員から期待されているなんて、素晴らしいじゃないですか。
だから、大きなプレッシャーがあるのではないかと感じます・・・
では、今回も一緒に考えていきましょう。
いつものように頂いたご相談を整理したいと思います。
- 新規事業のアイデアを出しているが、なかなか出てこないし、画期的なものが出てこない
- アイデアを書き出したが、どうやってまとめていけばいいのか分からない
この2つでしょうか。
まず、 画期的なアイデアなんてものは天才じゃなければ、そう簡単に出てこないです・・・
新規事業は、確かに新しい流れをキャッチするアンテナが必要ですが、
多くの事業を作り上げている経営者とお話をすると、やはり量をやっています。
つまり、毎日考える時間を作ってアイデアの量を積み上げていくことが大切です。
そしてその際に、闇雲に考えるのではなく、いろんな角度から考える事が重要です。
いろんな角度から考えるとは、カテゴリーから捻り出すという事を私はいつも言っています。
例えば、今日は「新しいカテゴリー」を創る、というカテゴリーから考えてみましょう。
この最もわかりやすい成功事例は、スターバックスではないでしょうか。
皆さんもご存知の通り、スターバックスは家でもなく、会社でもない、第三の場所で、
ゆったりとした空間と、美味しいコーヒーを提供しています。
今まであった、Caféを新しいカテゴリーに変えて全世界で成功を収めています。
このように、今ある自社の事業を新しいカテゴリーという角度から見直してみて、
新しいビジネスモデルを創ってみてください。
「アイデアを出す」ことからスタートして「量」をこなす
また、よくやるのは、自社の競合他社の社長になったと仮定して、
今何をしたら、自分の会社が一番嫌か?を考え、これを事業化していくこともよくやります。
皆さん、この十円玉を見てください。そうすると皆さんは今、この10円玉を表から見ましたね。
しかし、裏を見る人もいると思います。または、横から薄さを見る人もいます。
これだけで3つの方向、カテゴリーから見ることが出来るのです。
事業もそうやって、いろんな角度から見ていくことが大切です。
その他には例えば、 自社事業の川上、川下というカテゴリーから考えるやり方もあります。
この方のお仕事は特殊塗装という事でしたので、川上は何でしょう?
塗料の製造、輸入などが当てはまるのではないでしょうか。
このあたりの変革からアイデアを出すのも面白いかもしれません。
そして簡単ではないですが、これを続けていくことが大切です。
ただ、 自分で考えるだけでなく、もう少し簡単に情報を集めることで新しいアイデア、事業を創ることも出来ます。
例えば、
同業他社の、新規事業を徹底的に調査する、海外の同業他社の新規事業なんかも面白いと思います。
最近のM&A案件なんかもこれからの時流を読むのに適しています。
とにかく、多くのアイデアを出すことからスタートしてください。
このように量を作っていくことが重要です。
新規事業は量だけでなく「経験」を積むこと
そしてこの方の2つ目の課題であった、アイデアのまとめ方です。
これも、色んなやり方があるので今日は1つ紹介したいと思います。
まず、思いついたアイデアを付箋に書き、ホワイトボードに貼っていきます。
次にそれらをグループ化し、何かの基準で分けます。
アイデアが15~20個出たら、このグループ化をする作業をしています。
いつも大体、3つのグループに5つずつ分けます。
そのグループの分け方を文章、言語化しておきます。
このグループ化が出来たら他の人を入れて、壁打ちやブラッシュアップをします。
また、この話をしているときに動画に撮って、文字起こしておくと後に役立ちます。
1つ1つの事業でなく、グループとグループの掛け算が出来るようにしていきます。
こうすることよって、組み合わせによる思ってもみなかったアイデアが創り出されていきます。
科学の実験みたいな感じがしませんか。是非、トライして欲しいと思います。
アイデアから、事業を創り出すには1回の大きなステップではなく、
少しずつ小さなステップを何回も続けるイメージで考えてください。
PDCAの「DC」を高速で回していく感じです。
そのうえで、クライアントの悩みから事業化を進めるマーケットイン方式をとるか、
新しいレアな市場を創り出すように進める、プロダクトアウト型で進めるか、を判断していくことが多いと思います。
新規事業は量だとお伝えしました。そして、量とは経験です。
是非、多くの経験を積んでみてください。そしてまたご報告がいただけたら私も大変嬉しいです。
新規事業はアイデアも大切ですが創り出す方法をいくつ知っているかも重要です。
今日は、マーケットインとプロダクトアウトの手順をまとめたシートを道具箱に入れておきますので参考にしてください。
5-4 えっ? こんなやり方で新規事業が作れるの???【マーケットイン・プロダクトアウト手順シート】
「事業経営」×「人生経営」で本当にやりたい事を見つけ成功と幸せを両立する
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2006年独立後、日本で経営コンサルティング会社を設立。その後海外への事業展開を視野に入れて活動し、2009年に香港、2010年には上海でもコンサルティング会社、事業会社を設立。日本と中国を行き来しながらコンサルティング事業、自社事業を手掛ける。