TERAKOYAブログ

事業を複数化するメリットとデメリット

複数事業のメリットデメリット

このページでは、YouTubeチャンネル

『毎週10分 聞いて学ぶ事業経営 2代目・3代目経営者のための TERAKOYA 寺子屋 チャンネル』

をもとに連載しています。

 

『寺子屋 チャンネル』では、2代目・3代目の若手経営者のために送る【 毎週 10 分 】 聞いて学ぶ事業経営ということで、様々な業界の2代目・3代目経営者様からのリアルなご相談にお答えする形でお届けしています。

これをお聞きの若手経営者である皆さんが、必要な意思決定をしていくための軸とヒントを得ていただけたなら、とても嬉しいです。

 

YouTubeでは、相方ケビンとの掛け合いもありとても聞きやすくなっていますので、ぜひ動画でもご利用ください。

お仕事の合間の移動中など、ながら聞きに最適です!

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既存事業のテコ入れも新規事業のアイデアも経営者の◯◯◯が反映されていないと長く続かない!

それでは、今週も2代目社長さんからいただいたご相談から始めましょう。

既存事業と新規事業をしっかり経営したいけど、なかなか上手くいかない・・・

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今週の相談者:

精密機械製造業経営2代目経営者(34歳男性)の方からの相談です。

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私は昨年から会社の代表になりました。

父は会長職として残っていますが、現在の仕事はすべて私が切り盛りしています。

父も70を超えて、会社には1カ月に一回の月次会議に出席するだけになりました。

私は専務の時代に、いくつかの事業を立ち上げまして現在そのうちの2事業が改善を繰り返しながら、

何とか生きながらえている状況です。

父からは、赤字が出ているこの2事業をやめて、既存の事業をもっと大きくしろと昔から言われていたの

ですが、最近は更にうるさく撤退をするように迫られます。

確かに、現在のビジネスとはあまり相乗効果がないのは認めますが、

この先の事を考えると、新しい事業を創っておくことは大切なことだと考えて突っぱねています。

また、古くからいる社員からも、新しい事業には理解がなく、少しお願いごとをすると

何故、自分がやらなくてはならないか?などと反発が返ってきます。

このような人は後5年ぐらいで退職になるので、そこまでの我慢だと感じてはいるものの、

若い社員に変な影響を与えているようで困ってもいます。

新しい事業は若手社員に任せているのですが、この2つの事業の責任者同士も仲が悪く

いがみ合っている感じです。

なんとか、いまのビジネスと新しい2つの事業をカタチにして、先生がセミナーでおっしゃられていた

複数の事業を経営する形に持っていきたいと思っていますが、なかなか前に進みません。

自分でも、この複数事業のメリットと進め方を整理したいと思っているのですが

考えるとすぐに立ち止まってしまいます。

是非、このような状態の自分にアドバイスを頂けないかと思い、メール致しました。

気を付けた方がいい点なども含めて教えていただけましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

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既存事業と新規事業の両立

新規事業の目的と目的地

専務時代に、事業を2つも作り上げたのですから凄いですね・・・

しかしなぜ、今頃お父様は反対を強くしているのでしょうか?

この辺りは先代としっかり話をした方が良さそうです。

もしくは、先代の弱みを握っておくのがいいかもしれません・・・笑

では、いつものように課題を整理していきましょう。

  1. 自分で2つの事業を作り上げ進めているが、先代から批判、社員も面倒くさがっている
  2. 新規事業と既存事業に、相乗効果がなく、複数の事業を行う事のメリット・デメリットをもう一度しっかり整理したい

という事でしょうか。

先ずは結論から話をしましょう・・・

これは、この方、先代、社員も含めて、なぜ新規事業をやるのか?やるべきなのか?

が、まとめられていないと感じます。

つまり、向かうべき方向目的地がわからないまま、走り出しているという現状に気付いてください。

新規事業を行った方が良い、又は新規事業を行うべき理由は何でしょうか?それは将来のためです。

各社によってそれぞれの理由があると思いますが、1つ共通して言えることは

市場の変化が非常に早いので、その影響を受けて自社の柱であった1つの製品・ビジネスモデルが短命化しています。言い換えればそれは、急に業績が悪化し、倒産する企業が増えてきているという事です。

ですので、既存事業が、生き残っている間に、次の柱を創ることが重要になり急いで、

新しい事業を立ち上げているのではないでしょうか?

まずこの方が行うべきことは、目的地と目的を整理し、共有することによって

先代、社員が一丸となって前に進む体制をつくることが重要です。

新規事業を行う事は、1つの方法論で、創ることが目的ではありません。

あなたの会社はどこに向かうのでしょうか?

新規事業をつくってどうなりたいのでしょうか?

それが社員にイメージ出来ていなければ、前に自ら進むことはできません。

会社の進むべき方向、成長方法を独自に決める時代

以前は、今までの延長線上で、会社を大きくして行けばよかったと思います。

なので、社員もなんとなく、今までの延長線上に会社は成長していくのだと

感じていたのではないではないでしょうか?

しかし今は、市場のスピードも激変し、行先が不透明なシュリンクした市場の中で、

ただ単に規模を拡大するという成長が見込めません。

さらには、大きくするリスクさえ出てきてしまっていると感じます。

このような中で、自分の会社をどの方向にどのように成長をさせるのかを

あなたは、独自に決めていかなくてはならない時代が来たという事です。

そういう私自身も、15年前にかなり悩んだ末、規模を大きくしていくのではなく、

複数の事業、複数の市場にて事業を創っていくことを、自社の成長のカタチに決めました。

そしてこの15年間で今のような複数の事業を、複数の市場で経営するに至りました。

それを、Several経営と呼んでいます。

Severalとは、複数という意味ですが、決して複数の事業を創ることだけを目的にしているわけではありません。

目的や理由は多くあるのですが、私の場合は、自分のやりたい事に素直に耳を貸した結果が

複数になったということです。

会社の寿命は、なるべく長く続いた方が良いですよね?会社を潰したくは無いです。

ただ、私の場合、事業については短命でも構わないという割り切りが、このような複数の形になったのだと思います。

企業の寿命と、事業の寿命を切り離して経営をすることをしてきました。

是非、この方も自分の会社の成長のカタチ、つまりはどこへ向かうのかを明確にして、

それを、社員と共有してもらいたいです。

おそらく、その準備が整わないと、どんな行動も応急処置になってしまうと思います。

会社の進行方向、成長方法を独自に決める

複数事業を行う上での「メリット・デメリット」

今回はその上で、複数の事業を行うということを1つの例として、

メリットとデメリットの話を差し上げたいと思います。

ではまず、デメリットの話をします。

これは、複数を行う事で軸がブレるという事です。

よく言う、となりの芝生はなんとか・・・と、いう話です。

この軸をどのようにブラさせないか?が、非常に大切になってきます。

私が推奨しているのは、経営者自身の軸、つまりは経営者自身がどうやって生きていくのか?

これを人生経営と私は呼んでいますが、この人生経営をどのように進めるかが重要な軸となります。

決して難しくは無いですが、この人生経営についてはまた、別の動画にてお伝えします。

どうやって生きるかが、ブレない軸になるということです。

次に、メリットの話をします。

これは、会社によって 本当に違いますが、今までSeveral経営を

行ってこられた会社の経営者の方の例で、お話をしますと例えば、

Ⅰ複数やることで、会社として、ブランドの構築が出来た

Ⅱ複数の事業同士のシナジーが生まれ、成長のスピードが速まった

Ⅲ複数事業があることで、ジョブローテーションが進み、人材の育成が上手くいった

Ⅳホールディングス化することで、相続がしやすくなった・・・

などこの様な感じで、多数ありました。

メリットは、つまり結果なので、やってみないとわかりません。

ただ、共通して言える事はどの企業も、事業に対して方向転換が上手く出来る体質の会社になっています。

方向転換、つまり事業を作っていく上でピボットが上手い会社になっているということです。

なので、複数の事業を持つことはこれからの激動の時代を生き抜くためのメリットになっていることは

間違いなさそうです。

是非、自社でのメリットをイメージしながら進めてみてください。

ポイントは、クイックスタートしてダメならクイックストップする素早い方向転換です。

今日はこの複数の事業を経営するSeveral経営のメリットとデメリットを

まとめたシートを道具箱にも入れておきますので、参考にしてください。

それではまた。

Several経営メリット・デメリット

6-2 Several経営メリット・デメリット

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