私の父親は建設機械の販売、修理をする会社を経営していました。
早くに両親を亡くし自らの力で会社を立ち上げ、小さな会社ですが66歳まで経営をしてきました。
小さいころから会社の工場が私の遊び場でしたので、父の苦労と会社への愛情を身体で感じていました。
父は当然私(長男)に継いでもらいたかったと思います。
私も漠然と継承する事が当たり前だと思っていました。
しかし、建設業界のマーケットの将来性などを考え、14年前に2年間をかけて父と一緒に会社を清算しました。今でも、父親の寂しそうな表情が目に焼き付いています。
この経験により事業を繋ぐ事の大変さと、仕事は「感情」と「論理」の両方を理解できないと進められないと知ったと思います。
この20年間、自分自身、会社を立ち上げ、会社経営に携わり多くの経営者の方とも仕事をご一緒させていただきました。
中でも事業承継をされている二代目、三代目の経営者の方々には、自分が果たせなかった責任を立派に果たされている事に感動を覚えます。そして、会社を継いだ経営者しかわからない悩みや課題を痛いほど理解させていただきました。
世界は今第4次産業革命に突入したと言われ、あらゆる産業に大変化の波が押し寄せてきています。特に中小企業には現在のビジネスモデルの延長上だけでは解決策がなく、生き残るためにはイノベーションや新規事業への参入が求められています。
この不安定、不確実な市場では今までの知識、経験も急速に陳腐化していきます。
事業のイノベーション(革新)といっても簡単な事ではありません。
しかし、イノベーションにも方程式があります 二十年間、新規事業の立ち上げやジョイントベンチャー経営の経験からイノベーションのレシピが見えてきました。
今ならば父の会社の事業をイノベーションし継ぐことができたのではないか…
自分ができなかった会社を繋ぐということ…
今あるノウハウや経験を次の世代に伝えたい
そんな気持ちで「会社を繋ぐ」「事業を繋ぐ」「繋ぐ人をつくる」をコンセプトに
社団法人ゲートウェイを立ち上げました。
とりわけ これから事業を繋いでいくために。
「事業経営」×「人生経営」で本当にやりたい事を見つけ成功と幸せを両立する
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2006年独立後、日本で経営コンサルティング会社を設立。その後海外への事業展開を視野に入れて活動し、2009年に香港、2010年には上海でもコンサルティング会社、事業会社を設立。日本と中国を行き来しながらコンサルティング事業、自社事業を手掛ける。