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『毎週10分 聞いて学ぶ事業経営 2代目・3代目経営者のための TERAKOYA 寺子屋 チャンネル』
をもとに連載しています。
『寺子屋 チャンネル』では、2代目・3代目の若手経営者のために送る【 毎週 10 分 】 聞いて学ぶ事業経営ということで、様々な業界の2代目・3代目経営者様からのリアルなご相談にお答えする形でお届けしています。
これをお聞きの若手経営者である皆さんが、必要な意思決定をしていくための軸とヒントを得ていただけたなら、とても嬉しいです。
YouTubeでは、相方ケビンとの掛け合いもありとても聞きやすくなっていますので、ぜひ動画でもご利用ください。
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TERAKOYAチャンネル【経営の“仕組み化”編】
それでは、今週も3代目社長さんからいただいたご相談から始めましょう。
今までの延長線上にない組織構築
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今週の相談者:
神奈川県藤沢市
デザイン・印刷関係3代目経営者(41歳男性)の方からの相談です。
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私は父から受け継いだ印刷会社を、デザインを中心にアドバイス・制作できる会社に11名の社員と一緒に成長させてきました。
世間ではリモートワークが進んでいますが、弊社は印刷系の現場の仕事もあり、週2日のリモートワークにしています。
しかし、最近では他社がフルリモートにしたり、条件が良い会社に社員が転職していくことが多くなってきました。
残された社員で雑務も含め仕事をしているのですが、集中しなくてはならないクライアントさんとの打ち合わせや、営業に行く時間が減って売上も逓減していっています。
社員も一生懸命やってくれているのですが、中々次の人材も採用できません。
また、営業を助けるためにWebマーケティングなどに挑戦して、HPからの問い合わせを増やす施策をWebコンサルティング会社に依頼しましたが、1年経っても上手く行っておりません。このコンサルティング会社は広告費をUPすることばかり言ってきます。
そう簡単にはいかないのは分かっているのですが、私自身、リスティングやSEOなどの知識がなく、言い成りになってしまっています。
以前、先生のセミナーでこれからは今までとは違う組織構築が必要だという話を思い出しましたが詳細は覚えていません、すみません。
是非、この状況下で弊社のような小さな会社は、どのように会社を運営し組織を創っていけばいいのでしょうか?
厳しいことでも構いません、是非アドバイスください。
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リモートワークは更に進む
セミナーに来て頂いていたのですね。
ありがとうございます! でも忘れてしまったのですね… 笑
では気を取り直していつものように、この方の課題を整理しましょう。
今回の課題は、
① 社員が辞め、残された人材だけでは仕事が回らない
(残された社員が雑務なども引き受けていて、本来やるべき仕事ができていない)
② アウトソーシングしたが上手くいかない
(営業を効率化するためにWeb上でクライアントを集客する仕組みづくりをしたいと思い、webコンサル(代理店)にアウトソーシングしたが上手くいかず、広告費ばかりUPする)
この2つでしょうか。
まず前提の話ですが、今回の感染症の恐怖が収まったら、昔のようにどこの会社もリモートワークをやめて全員出社になると思いますか?
私はリモートを止めて全日出社にはならず、リモートワークは更に進んで行くと考えています。
ですので、リモートワークや在宅勤務人材を活用・マネジメントできない会社は厳しくなるという事を覚えておいてください。
今までの人材採用や組織構築とは全く違ってくるという事です。
この将来を見据えて、その準備やノウハウを今からしっかり作っていって欲しいと思います。
積極的に在宅主婦を活用しよう
では、どうすればいいのでしょうか?
結論から言えば、失敗しながらノウハウを貯めるという事です。
先ずは、このような大きな変化の時代に、中小企業は雑務をカバーするために正社員を入れるべきではないです。
アシスタントとして採用して、長期に育てる余裕があるならOKです。
ですが、明日のビジネスモデルでさえ変わるかもしれない時に、余裕人材を抱えることは非常に難しいと思います。
具体的には、積極的に在宅ワーカーを活用すべきだと思います。
そして、在宅の中でも在宅主婦の活用をお勧めします。
在宅のママさんたちは確かに子育てなどで忙しく、フルでの仕事は難しい方が多いです。
ただし、空いている時間で仕事をしたい方、且つ優秀で技術を持っている方が大勢いらっしゃいます。
更にその方々が第一優先に考えるのは「お給料」ではなく、「仕事が出来ること」ですので結果的に、非常にリーズナブルな賃金で採用することが出来ます。
実際、テレアポを在宅のママさんにお願いしてチームを作り、成功している会社もあります。
そして1つポイントですが、例えばテレアポをやってもらいたい時、採用は1人必要であっても2人以上採用しておき、ワークシェアさせるという事が大切です。
ママさんたちはお子さんの事情で仕事が急に出来なくなったり、休まなくてはならないことが起きてきます。
こういう時に、働きやすい環境と対応ができる組織体制やマネジメントが必要です。
新しい組織の構築方法
次にWebマーケティングの件です。
リスティング広告の代理店やWebコンサルティングの会社が上手く機能しないという事ですね。
先ず、Webマーケをアウトソーシングで受託する会社にとっては、大手企業も中小企業も手間は同じで、広告費の割合が収益になります。
ですので、大きな広告費を使う会社でないと丁寧な対応はしてくれない、言い換えれば成果が出にくいという事は知っておいてください。
そもそも、WebマーケはPDCAを常に高速で回していくことが大切で事業のポイントやセールスのフックなどがよく分かっている社内の人が指示をしないと上手くいきません。
極論を言うと、Webマーケを強化してWebからの問い合わせを増やすには内製化、つまりは自社でチームを構築するのが一番いいと思います。
しかし、ノウハウもなければ、人材もいないので、なかなかできないというのが本音だと思います。
ですので、一足飛びにはチーム構築できませんが、よく知っている人の知恵を借りて作り上げていくことは出来ます。
そういう人材を社員として採用するのは中小企業にとってはかなり難しいので、例えば副業の方をマッチングサービスなどで採用し、リーダーになっていただきながらノウハウを貯めていくようなやり方はいかがでしょうか?
つまり、副業のリーダーと在宅ママさんでチームを構築し、社内の人材がそれをノウハウとして貯めていくようなやり方です。
できれば、Webマーケについては社長や幹部がブラックBOXを作らないように、関わっていった方がいいと思います
これからは全ての業種にWebマーケは必須になります。
社長がわからないからやらない、ではもう生き残れないという事です。
最後にこの在宅ワーカーさんや副業の方を採用するという事は、2つの意味合いがあります。
① 激動の時代には船の大きさをあまり大きくせず、素早く方向転換できるようにしておく
② 固定費(人件費)を変動費に変えることによって、筋肉体質の会社として整えておく
こういった2つのことを準備しながら、生き抜いていく事が重要だと思います。
是非、社員でなくても出来る仕事を洗い出して、在宅ママさんを活用してみてください。 そう、いい人材は在宅に眠っています。
今日はこの在宅チーム構築のサポートをしている会社の提案書を道具箱に入れておきます。
どうやって、構築するのか? メリットは何か?
などがまとめられていますので、参考にしてみてください。
それではまた。
ここで入手できるツール
3-4 「在宅チーム構築」で会社の組織を立て直す【在宅チーム構築支援の提案書】
「事業経営」×「人生経営」で本当にやりたい事を見つけ成功と幸せを両立する
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2006年独立後、日本で経営コンサルティング会社を設立。その後海外への事業展開を視野に入れて活動し、2009年に香港、2010年には上海でもコンサルティング会社、事業会社を設立。日本と中国を行き来しながらコンサルティング事業、自社事業を手掛ける。