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『毎週10分 聞いて学ぶ事業経営 2代目・3代目経営者のための TERAKOYA 寺子屋 チャンネル』
をもとに連載しています。
『寺子屋 チャンネル』では、2代目・3代目の若手経営者のために送る【 毎週 10 分 】 聞いて学ぶ事業経営ということで、様々な業界の2代目・3代目経営者様からのリアルなご相談にお答えする形でお届けしています。
これをお聞きの若手経営者である皆さんが、必要な意思決定をしていくための軸とヒントを得ていただけたなら、とても嬉しいです。
YouTubeでは、相方ケビンとの掛け合いもありとても聞きやすくなっていますので、ぜひ動画でもご利用ください。
お仕事の合間の移動中など、ながら聞きに最適です!
TERAKOYAチャンネル
【既存事業のテコ入れも新規事業のアイデアも経営者の◯◯◯が反映されていないと長く続かない!】
それでは、今週も2代目社長さんからいただいたご相談から始めましょう。
新事業への投資?それとも役員報酬UP?
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今週の相談者:
電気工事・機器販売会社経営2代目経営者(38歳男性)の方からの相談です。
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いつも楽しく、またためになる情報、教えをありがとうございます。
特に私は、力が抜けた「TERAKOYA放課後」が大好きです。
私自身すでに父が他界して、代表になって5年が過ぎました。
なんとか、経営もわかってきていて、この先の方向性を探っている中で
京都で行われた先生のセミナーに出席して、これだと思い、今前に進めています。
引き継いだ事業は相変わらず、人手不足ではあるのですが、何とか毎年成長をさせることが出来ています。
今まで、社員の給与については定期的にUPできるようにしてきたのですが、
自分自身は自分の給与を上げるならば、今のうちに新しい事業を創ることに投資したいと思っていますが、
税理士さんには給与アップを促されていて、ちょっと迷っています。
新規事業は、2年前から進めており、既存事業の時期部長候補のエース人材を
中心に行っているのですが、実は余りうまくいっていません。
というのはなかなか、こちらが考えるスピード感について来られていないという事が本音です。
実際、このままでは前に進むことができないと思っています。
他社の話を聞くと、どこも人材不足で社内に新規事業が出来る人材がいないと言っています。
お付き合いのあるクライアントさんでは新しく、外部から新規事業のために人材を
ヘッドハンティングしたと聞きました。
弊社もこのままでは新規事業を進める人材が誰もいないので、
外部からの採用も考えた方がいいのか迷っています。
先生は色々な中小企業を見られてきたと思います。
弊社のような会社でも外部の人材を招いた方が早く進むのでしょうか?
ご意見など、お聞きできたらと思いメールを送らせていただきました。
よろしくお願いいたします。
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個人資産を持つこと=選択肢が持てる
TERAKOYAの放課後の動画も見ていただいているのですね。
ありがとうございます。
では、早速この方のご相談を課題として整理しましょう。
- 既存事業は上手くいっているので、税理士が社長の給与を上げる事を提案してきている。一方で、できれば余裕があるうちにもっと新規事業に投資したいが、どちらにすべきか。
- 新規事業に会社のエースである部長を投入したが、上手くいっていない。
- 新規事業人材が社内にはいないので、外部から招くべきか。
この3点です。
まず、社長の給与UPについてですが、現状がわからないので結論をここで出すことはできませんが、
税理士さんが報酬をUPした方が良いという意味は何なのでしょうか。
私は、中小企業の社長は個人資産の形成も大切だと思っています。
それは、会社が万が一の時に資金調達できる選択肢を持てるからです。
つまり、万が一の時に、自分が会社に貸し付けることもそうですし、個人資産を持っていると
銀行からも、資金を借りやすくなるという意味です。
資金のリスクヘッジをとるか、新規事業など、将来への投資をとるかは状況を見て決定していく方が良いと思います。
また新規事業への投資も大きく始めるのではなく、このような激動の時代には小さく始めることをお勧めします。
新規事業を創るカギは、多くの失敗ができるかどうか
次に、2つ目の課題です。
エースを投入したが上手くいっていない、ということでした。
これは以前にも動画でお話をしたことがありますが、既存事業のエース的な仕事とはどんな仕事なのでしょうか。
おそらく、既存の仕事のフローをしっかり管理して、課題を素早く改善し、ミスなく、生産性を上げているエースの方ではないでしょうか。
このような仕事は、管理職として、重要な仕事です。
ですから、社長からも信頼と期待が大きくなります。
しかし、新規事業を創っていくことはこの管理の仕事とは真逆の仕事になります。
言い換えれば、どれだけ多くの失敗ができるかが、カギになって来るということです。
新規事業の成功率は、良くて3割と言われています。
という事は、事業を多く生み出して多くを潰す・・・これを進めることが出来るタフなリーダーが必要になってきます。
この仕事は正直、中小企業では社長の仕事です。
逆に、このような能力がある方は独立して、経営者になっていきます。
つまり、社長が指揮をとって新しい事業の立ち上げを側で見せながら、新規事業を作っていける人材に育成する事が大切になってきます。
更に、このように新規の事業を多く生み出して、多くを潰していける社内の体制作りも、ポイントになってきます。
又、ちょっとここで確認しておきたいのですが、
最近、新聞やニュースでイノベーションという言葉が一人歩きしている感もあります。
全く新しい事業を作り出す事だけがイノベーションではありません。
既存事業のイノベーションも新規事業構築の領域に入ってくると思いますので、ここからスタートすることも良いと思います。
是非イノベーションという言葉に惑わされることなく、もう一度自分たちはどこから手を付けていくべきかを整理してみてください。
社内の人材でも外部の人材でもどちらでもいい・・・・?
最後に、3つ目の課題です。
社内に新規事業を進める人材がいないので、外部から人材を招いたほうがいいか、という内容でした。
これも、どんな新規事業を作り上げるかによって、変わってくるのではないでしょうか。
例えば、既存事業の技術的なことをイノベーションして新規事業を作り上げるのであれば、社員の方が、良く分かっていると思います。
また、新規事業構築が、今までとは全く違う領域で行うこともあれば、
その領域に、明るい外部人材を入れる方が良いと思います。
先程も申し上げましたが、新規事業の成功確率は2〜3割程度です。
社長として、もし失敗しても納得できるのは、社内の人材でしょうか。
それとも外部の人材でしょうか。
ここもポイントになると思います。
重要なことは、社内人材を活かすにしても、外部から人材を招くにしても
会社の向かうべき方向や考え方は社長が決めて、土台を作り上げる必要があります。
つまりは、新規事業において、チャレンジしやすい会社の体質や文化が出来ているか、という事です。
これを別の言葉で私は、会社の成長のカタチと言っています。
経営者には、社会的責任はありますが会社の成長のカタチは社長自信で決められます。
社員への忖度や、周りへの見栄はいらないと考えてください。
ご相談への私の意見ですが、結論は自社人材でも、外部人材でも構わないということです。
ただし、0を1にするのは社長の仕事であり、そこからの成長のカタチを決めるのも社長の仕事です。
今日は恐縮ですが、この0を1にすること、そして成長のカタチを具体的に進めるための
「二代目三代目経営者のための10年後も生き残るための経営方法の動画」を道具箱に入れておきます。
もしよければ、参考にしてみてください。
それではまた。
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