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『毎週10分 聞いて学ぶ事業経営 2代目・3代目経営者のための TERAKOYA 寺子屋 チャンネル』
をもとに連載しています。
『寺子屋 チャンネル』では、2代目・3代目の若手経営者のために送る【 毎週 10 分 】 聞いて学ぶ事業経営ということで、様々な業界の2代目・3代目経営者様からのリアルなご相談にお答えする形でお届けしています。
これをお聞きの若手経営者である皆さんが、必要な意思決定をしていくための軸とヒントを得ていただけたなら、とても嬉しいです。
YouTubeでは、相方ケビンとの掛け合いもありとても聞きやすくなっていますので、ぜひ動画でもご利用ください。
お仕事の合間の移動中など、ながら聞きに最適です!
TERAKOYAチャンネル【経営の「ルール」と「やり方」編】
それでは、今週も3代目社長さんからいただいたご相談から始めましょう。
経営計画は必要か?
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今週の相談者:
東京都足立区
貿易会社3代目経営者(31歳)の方からの相談です。
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昨年から社員とのコミュニケーションを深くとるために、2つの会議をスタートさせました。
1つは、幹部との経営計画会議。
2つ目は若手社員とのなんでも話せるランチミーティングです。
色んな意見が出ることは良いことなのですが、先ずは、幹部から
「来期の経営計画を早く下ろして欲しい」
と会議で突かれました。
「そもそも各事業部の来期の予定が上がってきていないのに、経営計画が作れない」と言うと
「普通は社長が決めた事を各事業部が割り振って計画立てるもんだ」
と言われ、その他幹部も頷いていました。
こちらが勝手に数字を決めると反発が起きるのに、数字を挙げろと指示すればこんな感じです。
また、若手とのランチミーティングでは「会社の経営計画を見たい」と言われ
「何故?」と聞くと、
「自分の会社がどこに向かっているか、わからないから・・・」と。
「直属の上司からは聞きいてないのか?」と聞くと、
「そんなものは社長からは降りてきていない…」との返答があったと言うのです。
その他の若手からも、
「数字ばかり降りてきて、うちの会社はどこに行くのかわからない。正直、同僚で転職を考えている人もいます・・・」
と言われました。
経営計画が数字だけのものになっているから作ってもしょうがないし、
共有する目的もあまりないとも実は思っています。
経営計画って本音では必要なのでしょうか?
アドバイス頂けましたら幸いです。
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経営計画の必要性
きつい様ですが… 会議辞めた方がいいです。
いい加減な私が言うのも何ですが、相談者さんは経営者としての覚悟はあるのかな?と少し疑問に感じてしまいました。
ご相談内容を聞いて、残念ながらとても経営者の方の言葉とは思えなかったです。
“社長の器以上に会社は良くならない” という言葉がありますが、この辺りを一度考えてみてはいかがでしょうか。
先ず、この方の解決したい課題を整理しましょう。
① 経営計画の必要性を知りたい。そしてそのポイントは何なのか?
② 経営計画は一般社員にまで見せるべきなのか? 見せると、どんな効果があるのか?
ということを、今回知りたいという事ですね。
先行きが不透明な時ほど経営計画は必須!
例えば、皆さんが今2つの会社に面接に行くとします。
A社は、「ここから5年で5億から10億へ売り上げを伸ばします。ついては中国への更なる展開をして行きます。」と。
B社は、社長に今後の方向性を聞くと、「いや〜こんな時代だから先の事はまだ不透明で、考えるだけ無駄だよ」と。
こんな場合、皆さんは A社B社どちらに転職しますか?
今後の事が不透明なB社よりも、先の展望があるA社の方に転職したいとは思いませんか。
それが答えではないかと思います。
この方の2つの会議で社員が発している言葉は悲鳴にも聞こえましたが、いかがでしょうか?
社長として発するべきものをしっかり持たないと、社員の悲鳴が増えていく事を危惧します。
社長の仕事は旗を振ることです。
こっちに行くよ、と旗を振って決断する事が社長の仕事です。
成り行きに任せたり、行先を部下に任せるのであれば、それは社長としての仕事を放棄してしまっています。
先行きが不透明だからこそ計画は必要です。
計画があるからギャップがわかる、ギャップがあるから次の手が打てます。
なので、経営計画はしっかり立てて下さい。経営計画は経営者の目標設定でもあります。
そして、経営計画とは有言実行の証なので、社員との目標の共有もできます。
社員も自分が向かうべき方向を確認できます。
社員だけでなく、まわりからの支持を得ることができます。(いわゆるステークホルダーと言うものです)
経営計画は既存の事業がある限りは、少なくとも毎年立ててください。
経営計画は課題解決計画ではなく、未来像を計画する事。
そして、ここでは一つ注意点を言わせていただきますが
実は「経営計画」が「課題解決計画」になっている会社が非常に多いのが事実です。
起きている課題を解決するために対策の計画を立てるだけの、リアクション経営が多いという事です。
課題解決は大切なことですが、経営計画では「こうなりたい」という会社の未来像を計画にすることが大切です。
未来像があるので、共感できる社員が自分で走り出すようになってくると思います。(よく言う、自走です。)
ですので、経営計画で「人材を育てる」そして社員の自走へ繋げていってください。
これは違う角度から言えば「人材採用の計画や育成の計画がない経営計画」は計画でないという事でもあります。
会社を成長させるために、どのような人材が必要なのか?も明確になってきます。
今回は【会社にとって必要な人材を明確にするためのポートフォリオシート】を事例と一緒に道具箱に入れておきます。
確認して見てみてください。
それではまた。
ここで入手できるツール
1-4 経営計画で人材を育てるための【人材ポートフォリオ 事例】
「事業経営」×「人生経営」で本当にやりたい事を見つけ成功と幸せを両立する
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2006年独立後、日本で経営コンサルティング会社を設立。その後海外への事業展開を視野に入れて活動し、2009年に香港、2010年には上海でもコンサルティング会社、事業会社を設立。日本と中国を行き来しながらコンサルティング事業、自社事業を手掛ける。